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46歳開業医が自殺、個別指導が原因か -  津曲

2011/10/25 (Tue) 09:40:55

http://www.m3.com/iryoIshin/article/143456/
医療関係団体

46歳開業医が自殺、個別指導が原因か

日医代議員会、新潟県代議員が指導・監査の改善求める

2011年10月25日 橋本佳子(m3.com編集長)


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 10月23日の日本医師会の第125回臨時代議員会で、新潟県代議員の吉沢浩志氏は、新潟市内の46歳の開業医が今年8月5日に自殺したと説明、その原因は個別指導であると見られるため、指導・監査の改善を要望した。吉沢氏は、個別指導の対象となる保険医療機関の選定基準の明確化などを求めるとともに、2010年秋の臨時代議員会で、日医が指導大綱・監査要綱の見直しを求めると説明したことに対し、その進捗状況を質した(『指導・監査問題に質問が集中、日医臨時代議員会』を参照)。

 吉沢氏によると、自殺した医師は、自殺の10日前に個別指導を受けたという。「算定要件を満たしていない特定疾患療養管理料、外来管理加算などの指摘で、過去1年間にさかのぼって、自主点検の上、返還するよう指導が行われた。この個別指導に立ち会った新潟県医師会理事は、『特別な状況があったとは思われない』と報告している。遺族に聞いてみると、『その後、嫌がらせの電話が続いていた。決して個別指導が関係ないとは言えない』とのことだった」(吉沢氏)。誰からの嫌がらせかについては言及しなかったが、個別指導との関連が疑われるとした。

 日医常任理事の鈴木邦彦氏は、「開業医の自殺の原因が、個別指導の行き過ぎた内容であったとすれば、あってはいけないこと。指導・監査については、まず運用の見直しで対応できるものがあると考え、厚生労働省と協議を続けている」と回答。

 厚労省との協議では、まず集団的個別指導について、(1)対象医療機関を選定する際の類型区分を時代にマッチしたものに改める、(2)集団的個別指導を医師会のピアレビューと連携させる可能性、(3)継続して高点数であった場合の個別指導への連動の改善――などについて協議をしているとした。(1)については、在宅医療、あるいは高額薬剤の投与の場合に高点数になり、指導対象になる場合などを検討、「合意に達したものについては、来年度中にも改善していきたい」と鈴木常任理事は説明。さらに今後は、新規指定保険医療機関に対する個別指導の位置付けについても改善していくとした。ただし、指導大綱・監査要綱の見直しには触れなかった。

 また吉沢氏は、新潟県における個別指導の現状も紹介。個別指導は、2010年度は、診療所51件、病院9件、計60件、うち「情報提供による指導」は、診療所9件、病院2件、計11件。2011年度はこれまでに診療所19件、病院3件、計22件が行われた。そのうち、「情報提供による指導」は診療所6件、病院1件、計7件で増加傾向にあるとした。「個別指導の対象の選定基準に、『情報提供による指導』があるが、その情報の出処や詳細は知らされず、信憑性も明らかではない」(吉沢氏)。

 この点について、鈴木常任理事は、「情報提供者の保護の観点から、慎重に対応する必要があると考えている。今後、プライバシーを保護した上で、情報提供について納得できる説明が可能になるかを検討していきたい」と回答した。

 新規医療機関に対する再指導の増加を問題視

 個別指導に関連して、愛知県代議員の市川朝洋氏は、「新規指定保険医療機関に対する個別指導後の再指導が増えている上、再指導のあり方も問題。厚生労働省がこの再指導は、今後、一般の個別指導と同様に実施する方針であることが、地方厚生局から県医師会に伝えられた。新規の医療機関に対する個別指導は、“見習い運転”に対する教育的指導だが、再指導であれば、診療報酬の返還もあり、自主返還も1年間さかのぼる。これを是とするのか、非とするのか」と質問。

 鈴木日医常任理事は、「新規の医療機関に対する個別指導は、一般の個別指導と一緒に行うことはあってはならず、教育的指導であるべき。(市川氏が紹介したような)事例は私どもには情報が入ってきていない。確認した上で、行き過ぎの方向に行かないよう厳重に申し入れていく」と回答した。

 市川氏はこの回答に納得せず、「地方厚生局では、『厚労省の方針として、新規医療機関の再指導を一般の個別指導の形で行うようにする。来年には(個別指導の対象を決める)選定委員会に話を載せる』と言っているのに、日医に話はないのか」と返した。

 同じく愛知県代議員の柵木充明氏も、「東海北陸厚生局長宛てに、中部ブロック圏の県医師会会長名で要望書を出している。厚生局は、厚労省に聞いてほしい、との回答だったので今日質問した。日医として事実確認して善処してもらいたい」と求めた。さらに、東海北陸厚生局長に対しては、前回改定から導入された診療報酬改定に伴う集団指導が、会員からの評判が非常に悪いために、従来通り医師会、医会などに任せるよう要望していることも説明。「この問題も厚労省に、ということだった」と述べ、柵木氏は日医に対応を求めた。

 診療報酬、「5年間にさかのぼり返還」は問題

 そのほか代議員会では、保険診療に関して、以下のような質問も上がった。 

 埼玉県医師会長の金井忠男氏は、診療報酬の施設基準に合致しているかどうかを確認する、「施設基準等適時調査」のあり方を問題視。「適時調査は、年に1回、届出の受理から6カ月以内に実施するとされているが、実際は病院には数年に1回、診療所に対してはほとんど行われていないのが現状。しかし、実施された場合には5年間にさかのぼって返還が求められる」と金井氏。

 鈴木日医常任理事は、「適時調査では、不合理かつ過大な返還が求められることもある。厚生局の事情で遅れているため、自主返還は最大1年になるよう厚労省に求めている」と回答。

 レセプトの縦覧点検、トラブルの懸念も

 初診料の算定要件の明確化を求めたのは、愛知県代議員の加藤雅通氏。「診療所の監査で、慢性に経過することが公知の疾患で、最終診療から6カ月後に初診料を算定したことが不正だとされた。高血圧など特定疾患療養管理料の対象疾患以外については、慢性疾患の解釈が不明であり、その解釈を(地方厚生局に)聞いたが、明確な答えは得られなかった」と加藤氏は訴える。

 加藤氏は、「今後、支払基金でレセプトの縦覧点検が実施されれば、従来は問題なしとされていたケースが、不正とされたり、初診料算定の解釈が現状と異なれば現場は混乱する」と指摘、初診料の算定ルールなどの明確化を求めた。

 これに対し、鈴木日医常任理事は、初診料は、患者が任意に診療を中止し、1カ月以上経過した場合は、同一病名または同一症状によるものでも、初診として取り扱うことが可能とされていることを説明。「慢性疾患であるかどうかは、医師の判断であり、ケースバイケース。慢性疾患とは何かを決めることは、医師の裁量権を狭めることになる」と回答。レセプトの縦覧点検については、想定される問題点を整理し、支払基金と話し合うとともに、ルールが決まった場合には周知徹底するとした。

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