日歯メルマガ創造性豊かな会務執行を」堀会長が抱負 - 津曲

2017/06/26 (Mon) 10:03:16

■「創造性豊かな会務執行を」堀会長が抱負
　―新役員就任会見

　日歯は6月16日、新役員就任に伴う記者会見を歯科医師会館で開催し、同日
開催された第1回理事会で代表理事（会長）に就任した堀憲郎氏の挨拶の後、
柳川忠廣副会長が内部統制に関わる決議について、佐藤保副会長が地域保健所
管業務分掌について、牧野利彦副会長が日本歯科総合研究機構の体制などにつ
いて、村岡宜明専務理事が新役員の役職、業務担当について、それぞれ説明し
た。
　堀会長は10年以上歯科界が一丸となって努力してきた結果、歯科医療に対す
る国民的な理解と期待が膨らんでいるとの見方を示すとともに、「国民の期待
に応えられるよう、これまでに議論を重ねてきた政策提案を、具体的に実行に
移すのがこの執行部の責任。歯科界の将来を左右する大変重要な時期」との認
識を示した。また、第1回理事会の中で、日歯役員として日々研鑽し責任を果
たしていくことなどを全役員で確認したことを報告。その上で、「6万5千の会
員及び数十万の歯科医療関係者のため、何よりも国民のために全力を挙げて対
応する。改革マインドを忘れず、チャレンジ精神を発揮して、創造性豊かな会
務執行をしていきたい」と抱負を語った。
　柳川副会長は、内部統制に関して、「役職員は矜持とともに高い倫理規範に
基づいて行動し、さらに組織として内部統制を実行できる体制を整備する。特
にコンプライアンスの管理は、3名の監事、内部統制室、外部監査が連携した
体制を確保する」ことなど確認し、第1回理事会で決議したことを報告した。
　佐藤副会長は、新たな分掌「地域保健I、II」の業務内容について説明。
「高齢化問題の対応は新執行部の重要課題の一つ。『地域保健I』では従来の
地域保健、産業保健等の分野を担い、小児や食育など生涯における歯科保健な
どの対応を進め、『地域保健II』では介護保険、在宅医療、地域包括ケアを含
めた高齢者の取り組みに、災害医療も加えて対応に当たる」などとした。
　牧野副会長は、平成30年度の医療・介護報酬の同時改定の対応を新執行部の
最重要課題とするとともに、「同時改定だから改正できるものもある。特に地
域保健IIと連携して頑張っていきたい」と述べた。また、日本歯科総合研究機
構については、「情報収集、分析のスピード感が求められる時代。マンパワー
の充実を含めた機構改革をやり遂げたい」と意気込みを語った。

■学会「タイムスタディー調査」結果を公表

　日本歯科医学会は6月12日、2016年度版「歯科診療行為のタイムスタディー
調査」を取りまとめ、同学会HP（ http://www.jads.jp/ ）で公表した。
　診療領域は、保存修復、歯内治療、歯周治療、義歯、クラウンブリッジ、口
腔外科、在宅歯科診療、顎関節症・歯ぎしり、歯科麻酔、歯科矯正、小児歯
科、周術期口腔機能管理、歯科放射線（大学病院のみ）で、合計830診療項
目。領域別に歯科診療所、大学病院、全体別の「診療項目」「保険点数」「件
数」「所要時間（平均値、標準偏差、中央値）」を明らかにした。
　今回の調査では、所要時間1分当たりの保険診療報酬をさらに検討するため
に、項目を5点ごとに評価の低いI群（5点未満＝1時間当たり約3千円以下）か
ら高いVII群（30点以上＝1時間当たり約1万8千円以上）までの7群に分けて分
析した。
　結果、今回調査で0件の項目を除く775項目のうち、評価の低いI群には280項
目（36.1％）II群には146項目（18.8％）、III群には95項目（12.3％）が振り
分けられ、全項目の67.2％が評価の低いカテゴリーに分類された。
　評価の低いI～III群が各領域の項目に占める比率を見ると、保存修復で
79.0％、歯内治療で67.9％、歯周治療で72.7％、義歯で86.2％、クラウンブ
リッジで76.0％、在宅歯科診療で71.1％、顎関節症・歯ぎしりで75.0％、歯科
麻酔で84.6％、小児歯科で68.7％、歯科放射線で77.0％、周術期口腔機能管理
で64.6％であった。また、口腔外科で41.0％、歯科矯正で41.2％であった。
　また、本調査の資料をさらに活用することを目的として、歯科診療の代表的
な診療行為について多くの症例を提示し、総所要時間と保険診療報酬評価に人
件費を加味した評価を実施。その結果、保険点数×10／人件費の比率につい
て、診療項目を統合して成立する一連の診療行為（症例）として評価すると、
例えば、単純コンポジットレジン充填例では0.39、複雑コンポジットレジン充
填では0.32などとなり、多くの症例において人件費を加味すると、保険点数は
人件費から見てかなり低水準の評価となることが明らかとなった。

　・歯科診療行為のタイムスタディー調査（日本歯科医学会HP）
　　http://www.jads.jp/time_study/index.html

■塩崎厚労大臣「世界に恥じない法案を」
　受動喫煙防止対策で談話発表

　塩崎恭久厚労大臣は6月20日、受動喫煙防止対策の徹底に関して、「国民の
健康を第一に、世界に恥じない受動喫煙対策の法案をできるだけ早期に提出す
べく、引き続き全力で取り組む」とする談話を同省のHP上で発表した。飲食店
の経営に影響を及ぼす等の懸念から反対や慎重意見が出されたことなどから、
第193回国会（常会）での法案提出は見送られた。
　談話では、「たばこを吸わない人が8割を超えているにもかかわらず、未だ
に多くの国民が飲食店や職場等の『公衆の集まる場』において深刻な受動喫煙
の被害に遭っている」と指摘するとともに、2020年の東京オリンピック・パラ
リンピックの開催に向けて、「『たばこのない五輪』という伝統を継承する」
「海外から訪れる多くの観光客を気持ちよく『おもてなし』する」などの責任
があると強調した。
　これまで日歯は、「国民をタバコの健康被害から守る医療従事者としての立
場から受動喫煙防止対策強化に賛成する」との組織としての方向性を決め、4
月12日の自民党の国民歯科問題議員連盟に要望書を提出。また、その実現に向
けて、日医などとともに署名運動を7月12日まで展開している。

　・受動喫煙防止対策の徹底に関する厚生労働大臣談話（厚労省HP）
　　http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000168103.html

■特定保険医療材料等の価格調査実施を了承
　―中医協総会

　中医協総会が6月14日、都内の全国都市会館で開催され、本総会に先立って
開催された保険医療材料専門部会で了承された、材料価格基準改正の基礎資料
を得ることを目的とした「特定保険医療材料・再生医療等製品価格調査（本調
査）」の実施を決定した。
　本調査では、材料価格基準に収載されている特定保険医療材料・再生医療等
製品について、保険医療機関や歯科技工所、保険薬局に販売する医療機器販売
業者の販売価格（数量）と、一定率で抽出された医療機関等での購入価格（数
量）を調査する。
　販売サイド調査は、保険医療機関、歯科技工所、保険薬局に特定保険医療材
料・再生医療等製品を販売する医療機器販売業者の全数（約6500客体）が対
象。購入サイド調査は、病院（約2100客体）、一般診療所（歯科診療所を除
く、約1300客体）、歯科診療所（約1100客体）と歯科技工所（約100客体）が
対象となる。

　・第353回中央社会保険医療協議会総会（厚労省HP）
　　http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000167571.html

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◆2◇ 日歯の主な行事予定（6/27～7/3）◇◆◇◆
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■内部行事
6/29（木）▽日本歯科医学会　第6回タイムスタディーWG▽第2回理事会

■部外審議会等
6/27（火）▽友愛福祉財団　第6回定時評議員会▽日本スポーツ振興センター
　平成29年度第1回学校災害防止調査研究委員会▽8020推進財団　第12回理事
会、第13回評議員会、第1回理事会
6/28（水）▽中医協　診療報酬改定結果検証部会、総会、費用対効果評価専門
部会、薬価専門部会▽在宅ケアもの・こと・思い研究所　第1回評議員会
6/29（木）▽第9回健康日本21（第二次）推進専門委員会▽社会保険診療報酬
支払基金　臨時理事会
6/30（金）▽第11回医療計画の見直し等に関する検討会▽歯科医療振興財団　
評議員会、理事会▽医療安全全国共同行動　第1回理事会・定時社員総会・会
員連絡会議▽第1回健やか親子21サロン▽勇美記念財団　第2回在宅医療推進の
ための会