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日歯メルマガ■8020運動30周年 - 津曲
2018/02/28 (Wed) 09:10:04
日歯メルマガ
■8020運動30周年
日本歯科医師会会長 堀 憲郎
平成元年に日歯と厚生省(当時)が、「80歳になっても20本以上自分の歯を
保とう」をスローガンに展開を始めた8020運動は、運動開始当初には1割にも満
たなかった8020達成者が平成28年度には5割を超えるなど、最も成功した国民運
動の一つと評価されている。また昨年、一昨年に日歯総研がナショナルデータ
ベースを分析し「歯の数が多いほど医科医療費が低い」という結果を得るな
ど、運動の理念の正当性もより明らかになっている。
この8020運動が本年30周年を迎えるにあたり、日歯ではこれまでの活動を総
括すると共に、国民の皆様に改めて口腔健康管理が健康寿命の延伸に資するこ
とを示し、更にオーラルフレイル等の新しい考え方を加えた今後の運動展開へ
の理解を得ることを目的に、記念事業を行う。
現在準備委員会で、記念事業構想の整理を行っているところであり、今後立
ち上がる実行委員会において細部を議論していく。式典、シンポジウムや各所
管での関連事業の他、歯科に関する映画製作等長年に亘り要望があった事業も
検討しており、成功に向けて歯科界一丸となって取り組みたい。ご理解とご協
力をお願い申し上げる。
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◆2◇ JDAウィークリー ◇◆◇◆
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■マウスガードの普及拡大など要望
スポーツ歯科推進議連設立総会
日歯と日歯連盟は2月21日、参議院議員会館内で開催された超党派の「スポー
ツ歯科推進議員連盟」設立総会に出席し、堀憲郎・日歯会長はスポーツ歯科の
普及及び推進に向けて協力を求める要望書を遠藤利明・同議連会長に手交し
た。要望書は、日歯が行ってきたスポーツ現場におけるアスリートのパフォー
マンスの維持向上、また国民のスポーツを通じた健康づくりへの支援などの取
り組みを示すとともに、▽学校教育下における、スポーツマウスガードの普及
拡大▽歯学教育における、スポーツ歯科医学教育の充実▽日体協公認スポーツ
デンティストの活動支援▽東京オリンピック・パラリンピックに係る歯科医療
対策の充実―を求める内容となっている。
挨拶に立った堀日歯会長は、議連設立に感謝と期待を示した上で、平成20年
の第1回スポーツ歯科検討WG発足以降の日歯における取り組みとして、スポーツ
基本法への歯学の役割明記、日体協公認スポーツデンティストの資格創設とス
ポーツ基本計画へのマウスガードや歯学の文言明記などの成果と平成25年から
公認スポーツデンティストが誕生していることを披露した。
一方で、未だスポーツ歯科やスポーツデンティストに対する国民の認知度が
低く、活躍の場も限られていると指摘。国民がスポーツを通じて健康の増進を
図り、そこでの安全確保に向けて歯科医師が活躍できるよう理解と協力を求め
た。
最後に、2年後の東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けて、日歯を
中心に歯科界が全力を挙げて尽力することを誓った。
■抗菌薬の適正使用など学ぶ
AMR対策歯科臨床セミナーを開催
AMR対策歯科臨床セミナーが2月4日、国立国際医療研究センター病院・AMR臨
床リファレンスセンター、日歯の共催により歯科医師会館で開催され、3名の有
識者が講演を行い、出席した歯科医師、歯科衛生士、その他の医療関係者は日
本における薬剤耐性菌の状況、抗菌薬の適正使用、薬剤耐性菌に対する感染対
策などを学んだ。
医療分野における抗菌薬の不適切な使用を背景とした薬剤耐性菌が世界的に
増加する一方、新たな抗菌薬の開発が減少傾向にあることや人と動物等の保健
衛生の一体的な推進(ワンヘルス・アプローチ)が求められていることなどを
踏まえて、国は2016年4月に「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」を策定
した。本セミナーは、その周知を目的に厚労省委託事業として開かれた。
セミナーでは、牧野利彦副会長が挨拶した後、同センター病院副院長で同セ
ンター長の大曲貴夫氏が「AMRの現状」、日本歯科薬物療法学会理事長で東海大
学医学部外科学系歯科口腔外科教授の金子明寛氏が「歯科領域における抗菌薬
の使い方」、大阪労災病院歯科口腔外科部長の吉岡秀郎氏が「感染対策」につ
いて講演した。