日歯メルマガ - 津曲

2018/03/12 (Mon) 11:48:21

日歯メルマガ
医療・介護報酬同時改定と制度持続可能性
　日本歯科医師会副会長　佐藤　保

　診療報酬と介護報酬の同時改定は6年に一度であり、平成30年度の同時改定は
平成18年度、24年度に続いて3回目となる。異なる法制度にもかかわらず、同時
改定のたびにその意味が問われている。社会保障制度としてともにとらえなけ
ればならない制度であることは勿論、我が国の超高齢化の進展の中で、両制度
にどのように取り組むかが重要であろう。今回の同時改定では医療と介護の審
議会間で、2回の意見交換が行われた。
　改めて同時改定での介護における基本的な視点を見ると、▽医療と介護の機
能分担・連携の明確化▽地域包括ケア及び同システム推進▽人材の確保と介護
サービスの質の向上▽介護予防や自立支援の推進―などが提示されてきた。い
ずれも介護保険制度の根幹に関わる基本的な視点であろう。一方、今回初めて
記載された視点に、制度の「持続可能性」が挙げられた。
　日歯では、要介護者への歯科医療のアクセスが阻害されないことを同時改定
のたびに主張してきた。今後、財政的な視点が介護にも強く求められるが、医
療の質が損なわれることのない取り組みが一層重要になると思われる。

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◆2◇ JDAウィークリー ◇◆◇◆
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■現行規則で次期予備選挙実施
　会長選挙対応を説明
　―第125回都道府県会長会議

　第125回都道府県会長会議が2月23日、歯科医師会館で開催され、日歯は日歯
会長選挙のあり方検討臨時委員会（酒井昭則委員長）からの答申を踏まえて理
事会等で協議した結果、現行の会長予備選挙規則を変更しないことを決定した
旨報告し、理解を求めた。
　臨時委員会の答申では、公益三法遵守の観点で全会員による会長直接選挙は
不可能としており、公益社団法人の枠組みの中では、根源的なところを会員の
良識に委ねている現行制度が最も適当と結論づけていた。
　報告ではその他、8020運動30周年記念事業の概要を説明。今年12月13日に都
内で記念式典及びシンポジウムを開催する他、映画製作及び配給を目玉事業と
する内外に向けた広報展開を図るとした。
　会議冒頭の挨拶では、堀憲郎会長が「就任当初に掲げた28課題も、昨年多く
の成果が出た」と就任後の2年を振り返り、その成果を具体的に説明。その上
で、今後も各方面から寄せられる歯科界への期待に応えてオールデンタルでの
取り組みを進め、歯科界の結束に向けて日歯がリーダーシップを発揮していく
姿勢を示した。

■「歯科」からのメタボ対策
　保健師等に向けた特定保健指導時活用資料をHPに公開

　日歯はこのたび、特定健康診査の質問票に歯の状態（食事をかんで食べる時
の状態）に関する質問が、第3期特定健診等実施計画期間（平成30～35年度）か
ら追加されたことを受けて、保健師等が特定保健指導を行う時に活用できるよ
う『「歯科」からのメタボ対策』（PDF版）を作成し、日歯HP上に公開した。資
料データはダウンロード及び印刷が可能になっている。
　30年度より、特定健診の「標準的な質問票」に咀嚼に関する質問が加わった
ことの他、「習慣的な喫煙」「食べる速度が速い」「間食や甘い飲み物の摂
取」の3つの歯科と関連の高い質問項目があることを紹介し、特定健診・特定保
健指導に「歯科」の要素が組み込まれていることを分かりやすく説明してい
る。
　このうち咀嚼については、「かめない」状態は「メタボ」の入り口と注意を
促し、咀嚼機能が低下している方への歯科医療機関への受診を勧めている。
「食べる速度が速い」については、「速食い」は「メタボ」になりやすいと指
摘。肥満だけでなく糖尿病のリスクにもなることから、ゆっくりかむ習慣を身
につけるための歯科保健指導対策の重要性を示している。

　・「歯科」からのメタボ対策（日歯HP）
　　https://www.jda.or.jp/metabolic/